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日本学術会議人事への政治介入に対し、菅義偉内閣総理大臣へ抗議声明を送付しました

独立映画鍋有志一同は、本日(10日)、政府による日本学術会議人事への介入に対して、菅義偉内閣総理大臣宛の抗議声明を送付しました。

以下、抗議声明文です。


わたしたちは、政府による日本学術会議人事への介入に強く抗議します

2020年10月10日

内閣総理大臣 菅義偉 殿

貴方は日本学術会議新規会員任命に際し、同会議が推薦した新会員候補105名の内6名の任命を拒否しました。政府が専門領域の研究者による評価を覆すことは学問の自由の侵害そのもので前代未聞の出来事です。
日本学術会議は、憲法23条における「学問の自由」の保障のもと、戦前の政府による学問、言論への介入、弾圧、科学者の戦争協力への反省から、「政府から独立して職務を行う特別の機関」として戦後まもなく設立されたものです。今回の任命拒否はそういった歴史的な経緯さえも踏みにじるもので、独立性・自律性が強く求められる分野への政治権力の介入をわたしたちは決して認めるわけにはいきません。
昨年のあいちトリエンナーレの助成金不交付問題においても、憲法21条で保障される「表現の自由」への政治による侵害が行われ、多くの文化関係者が反対し、わたしたちも抗議声明を発表しました。残念ながらそれが十分でなかったことは今回の暴挙を見るにつけ明らかですが、何度でも抗議の声を挙げ、危機感を社会に可視化し政府に届けていかなければ、あっという間に学問の自由への侵害のみならず、表現の自由、思想信条の自由においても政治権力のさらなる不当な介入を許すことになるでしょう。
映画表現の多様性を通じて社会における多様性の醸成を目指す独立映画鍋としてもこれは決して看過できる問題ではありません。わたしたちは、政府による日本学術会議人事への介入に強く抗議し、今回の決定の経緯を詳らかに説明するとともに、全ての推薦候補者を任命することを強く求めます。

特定非営利活動法人 独立映画鍋

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