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記念碑的な3/6鍋講座の採録テキストを公開!

鍋講座 vol. 41「7年目の独立映画鍋 ~日本の独立映画はどう変わってきたのか、どう変わっていくのか~」が2019年3月6日に開催されました。

日本の独立映画の歩み、映画鍋の歩みを振り返りつつ、「独立映画とは何か」「映画鍋のミッションとは」を考えながらこれからの展望を話し合う会に、97人もの方が集まる濃い2時間となりました。共同代表の土屋豊と深田晃司が夫婦漫才のごとくナビゲーションし、7年目にして練り上げようとしているミッションステートメントの暫定案を発表。会場には過去の鍋講座のゲストで登壇してくださった、配給、製作、映画館、記者、ファンディングプラットフォーム、映画祭、映画教育、等々いろいろな立場の方がマイクを通して映画鍋のこれまでとこれからについてご意見、アドバイスをくださいました。ありがとうございました!
この記念碑的なイベントの全発話を鍋会員の山岡瑞子さんが採録してくれました。
ぜひ一読を! → こちらへ

====(採録の一部)==================
土屋:色んな方の色んな話が聞けて、本当に今日は具体的にもなったし、とても僕としてはいい会だったと思うんですが、深田さん、どうですか?

深田:7年間が何か、これが鍋の最終回みたいに…。もう人生が終わるんじゃないかみたいな気持ちになってますけど。でも本当に7年前と、日本映画の状況が変わりましたね。皆さんの話を聞いていても、立場も変わっているし。

土屋:最後に「日本映画が変わりましたね」っていうことを語るのに一番ふさわしい…、ごめんなさい、今日、指しまくりで…。日経新聞の古賀重樹さん →vol.5「新しい配給宣伝の方法を企む公開作戦会議」、いらっしゃってるので、ちょっとその辺…。

古賀:7年目と聞いて、「そうか」と思ったんですけど、その1年前に神田か何かで、準備の会合とかやりましたよね?

土屋:やりました。

古賀:その時から、一体どうなるんだ、これは。この人達は一体何をしたいんだ?と思ってたので、「凄いな」と、その後の8年間で本当に目を見張るものがあったと思います。助成制度に対する働きかけとか、その辺の組織体としての動きっていうのは、さっき市山さんがまとめられたとおりで、本当に素晴らしいと思います。それ以外の意義があるとしたら、多分、メッセージを発し続けたことかな。これだけ頻繁に講座みたいなことをやって、今の独立系の映画の作り手達は、こんな問題意識を持っているんだ、こんなことに困ってるんだ、こんなことで悩んでるんだ、というのが良く分かりました。それはつまり状況論なんですね。状況論を提示し続けたということに、もの凄い意味があると思ってて。それは本来、我々ジャーナリストの大きな役割であるはずなんだけど、やっぱりそこは、もしかしたら凄く弱まってるのかも知れない。状況論を語るってことが、過剰に流行っていた時代というのが多分、ちょっと前にあって、それがだんだん流行遅れになっていって、どんどん語られないうちに、語り方さえも忘れてしまった様な時代になった時に、忽然と独立映画鍋が現れたんじゃないかな、という気はします。やっぱり、続いて来たっていうのはそれだけ、困っている人がこんなに多かったと。別に土屋・深田の二人が困ってたんじゃなくて、みんな困ってたんだと。みんな、何とかしたいと思ってたんだという、その情熱がやっぱり、継続力になったんだと思います。だから、状況論を論じ続ける運動体であって欲しいなと。実際に、実利を勝ち取る組織体であるってことが、もちろん重要なんですけど…。やっぱり諏訪さんがおっしゃった様に、言葉を磨きつつ状況論を論じ続けるということが、とても重要じゃないかと思いました。

土屋:ありがとうございました。とても貴重な言葉を戴いて。まさに状況論・メッセージを発し続けている…やっぱメッセージを、分かる形できちっと外に出していく。それがやっぱり、やってきて良かったなぁ、と。